重光銘の古い会津刃物を入手
作里鉋の刃でしょうか・・
初刃Ubu-haの状態で、使われた形跡はありません
堤章・著「会津の刃物鍛冶」によると
重光銘を鍛えていたのは
晴山庄一郎という人で、明治42年生まれ
刃物鍛冶の修行を始めたのは
当時としては遅く、17歳のときに
二代目・重正に入門しています
その後、刃物鍛冶として独立開業したのは
昭和5年(1930年)、21歳のときですから
年季明けは早かったことになりますが
当時は20歳になると徴兵検査があり
それが徒弟年季の節目になっていた、ということです
銘の重の字は師である若林重正系の「里重」になっています
先端部の刃角度は30度以上あります
ノミの柄に挿げてみました
仕事で使えるかも・・刃の幅は20mm
グラインダーで刃角度を修正した状態
刃角度は約30度
肩の部分もノミらしく少し丸めてみました
裏を研ぎ上げた状態
研ぎ上げ完了
鋼Haganeは炭素鋼系
地鉄Jiganeは鑿Nomiに使われるもののように
しっかりとした印象を受けます
刃先の拡大画像(約150倍)
やや細かい毀れKoboreがありますが
これは研ぎの影響かもしれません
しばらくいろいろと砥石を吟味してみようと思います
さっそく試し削り
マリアハープのブリッジ材として加工中の
槐Enju材を削ってみました
堅く粘りのある材ですが
切れ味軽く、コントロール性も優れています
木口Koguchi削りも問題なし
いろいろと試し削りを行った状態
部分的に白く磨耗しているところがありますが
まだまだ充分切れます
仕事で充分使えるどころか、主力で使っている
弘正銘の薄ノミ(鋼は特殊鋼)よりも切れは軽く
コントロール性も優れています
ブリッジ材の部品が出来上がりました
そして弦を張り、完成
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