2019年1月15日火曜日

百合の花の象嵌 Inlay

いま作っている楽器に
ユリの花をデザイン化して
象嵌をするので
描かれた百合の花を
いろいろと参考にしてみました

これは江戸時代の陶芸家
尾形乾山が描いたもの

これは作者は誰でしょうか・・
乾山と同様、琳派風でもあります

これは乾山の兄尾形光琳
描いたもの

そして幕末の大画家
葛飾北斎が描いた百合

これは北斎の娘である
阿栄(おえい)が描いたもの
雅号は鷹為(おうい)
YouTube動画参照下さい

因みにこれは鷹為が
描いたものですが
鷹為の人物画は指がすらりと
異様に長く描かれているのが
特長とされています
この指を見て、私は
藤田嗣治が描いた女性の指を
連想しました

これは藤田嗣治の作品ですが
指が異様にすらりと長く
描かれています


そのことをSNSで紹介したら
知人から、イタリア15世紀の画家
コズメ・トゥーラが描いたものと
よく似ていると指摘がありました
こうして見ると
確かによく似ています
いろいろと興味が湧きます

さてこちらは藤田嗣治が描いた
百歳の自画像
藤田嗣治は81年の生涯でしたが
100歳の自画像を描いているのは
興味深く、また鷹為の父である
北斎が目標としていたことを
連想させられました
北斎は90歳でこの世を
去っていますが
自分の絵は110歳で完成される
と信じて毎日精進していた
ということです
90歳で病に倒れ
臨終の間際には
あと5年だけでもいいから
長生きしたいと口にした
と伝えられていますが
この意欲にはまったく驚かされます

藤田嗣治も葛飾北斎も
自分の腕を上げるために
毎日毎日ひたすら絵を描いた
とされていますが
このことはもちろん
苦痛ではなく
才能ある人はそれが楽しくて
仕方がないのだろうし
少しずつ自分が進化・深化・新化
していくのが実感されて
さらに、さらに上を
目指していたのだと思います

ということで
こちらはユリの花を
Inlayする前段階
下地を仕上ているところです

そして白蝶貝のシートから
デザイン化したユリの花を
切り出しているところ


こんな感じに嵌め込みます


もう1台の方は
こんな感じです


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