江戸時代中頃
宝暦六年(1756年)に
出版された版本
匠家必用記、上・中・下巻に
掲載されている挿絵を紹介
上巻から
番匠の作業の様子
番匠の作業の様子
上巻、番匠の
祖神祭りの様子
中巻、天照太神の
岩戸隠れの図
下巻から
釿始 teono-hajime の神事
下巻、棟上式の様子
以下、付録の図
鳥居の図
玉垣の図
神輿 mikoshi の図
正面図
神幸 miyuki に用る神輿は、今専ほうぎやう屋根、蕨手造りにして、組物、彫物、唐戸有。是唐土 morokoshi の鳳輦(ほうれん)といふものに日本の鳥居、玉垣を添たるもの也。屋根の上に鳳凰鳥有を以て鳳輦なることを知るべし。鳳輦の図は訓蒙図彙 kunmouzui に見へたり。又屋根の上に玉有輿有。是を玉輦 gyokuren といふ也。是又唐土の製法にして、日本の神輿にあらず。日本の神輿は古代の製法有べけれど、今此法をしる人まれ也。予近世見及所の神輿を図して、後覧に備ふ。まだしも此造にして可也。猶又古代の製法も有べし。番匠たる人は其図を尋て常に心得有べき事也。
右の雛形は一 aru 番匠古より伝ふる所也。幸にこれを求得て爰に写し、童蒙に便 tayori す。予元来此職ならねば割合寸法の事はしらず。宮を造る人此図を種として恰合 kakkou よろしく地引すべし。組物、彫ものなき故、古代質素の理 kotowari にななふべきか。
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