2022年6月26日日曜日

ベビーアマガエル そしてポポーの実

 

ポポーの実は
だいぶ大きくなりました


ところが
ヒョウタン形が
多いような感じ・・
何故だ・・





こちらは
アジサイにやって来た
ベビーアマガエル



あちこちで
ピョンピョン

2022年6月21日火曜日

琵琶の甲板 紫藤 藤木 花梨

製作中の根古志形鏡台の
パーツ作り

材はマメ科の花梨
(花梨・花櫚)ですが
花梨(カリン)材は
正倉院所蔵の木工品にも
一部使われています

これは正倉院所蔵の
柿柄塵尾kakienoshubiと
呼ばれているものです
柄部分は柿の木、狭木部分は
花梨材(マメ科)と
されています
正倉院の木製品に
花梨材が使われているのは
他に2点ほど確認されて
いますが、大きなものはには
見られません




拡大すると花梨材の
特徴が確認できます
紅花梨とも
説明されていますが
そのようにも見えます

この龍頭ryuzu彫刻
素材はイッカクの牙の
ような感じがします

沖ノ島から出土している
金銅製龍頭ryuzuに
似ているのに
興味を惹かれます

マメ科のカリン材については
手元にある木材図鑑では

このように説明されています
(別タブ・ウィンドウで
開くと大きな画像を
見ることができます)
鎌倉時代に著された
黄菊と渭橋という銘の琵琶が
甲板(背面板)に紫藤材が
使われていると
説明されています
現在、紫藤(シトウ)という
木材は見当たりませんが

木材図鑑の紫から
始まる木材には
紫杉、紫茎(属名)、紫檀
が載せられています

属名の紫茎属には
ナツツバキがあり
これは直径が60cmほどに
成長し、材は紅褐色で
比重は0.68と重めですから
琵琶の甲材として
使えないことはありません
中国名は沙羅樹と
されていますが
日本特産とありますから
平家物語の祇園精舎の
一節にある沙羅双樹の
沙羅とは違う種類だと
思われます
これが紫藤と
呼ばれていた可能性は
あるかもしれませんが
属名が昔からあったか
どうかは判然としません

それから紫杉は中国名で
日本名はイチイ
これは比重が軽いので
琵琶の甲材としては
使えないと思います

それから
ウェブ検索してみたら
琵琶に使われている木材が
紹介されているところが
ありました
ここに紫藤について
フジの漢名と
説明されていますが
初夏に藤色の花が咲く
藤・フジの木のことでしたら
これは蔦・ツタのようなもので
木材としては藤蔓以外は
使えないと思います
ついでに花櫚・カリンは
バラ科と説明されていますが
これは間違いで
琵琶の甲材として
使えるものは
マメ科の花櫚・花梨です

別のサイトでは
マメ科の藤木というものが
紹介されていて
これはヤマエンジュの
ことだそうです

花は藤の花に似ています

ヤマエンジュは
紫檀や花梨と同様マメ科で
木材もかなりの大木になり
琵琶の甲材として
充分使えます

それから、出雲大社の
宝物殿に所蔵されている
谷風という銘の琵琶は


槽(甲板の別名)と覆手に
紫藤材が使われていると
説明されています
そして鹿首(ししくび)は
花檀と説明されていますが
これは花梨のことでしょうか・・
転手(糸巻き)は紫檀と
説明されていますから
紫藤と紫檀は別の材として
認識されていたようです
花檀が謎ですね・・
これが花梨のことだとしたら
紫藤と花梨は別の材
ということになります
順徳院琵琶合でも
紫藤と花梨の甲板の琵琶が
登場するので
別の種類とした方が
無難のようです
因みに
この画像の使用材の記述は
印刷ミスといいますか
「、」の位置が
間違っているので
正しくは
槽は紫藤、腹板は塩地、鹿首は花檀、海老尾は柘植、転手は紫檀、覆手は紫藤と思われます

2022年6月19日日曜日

当麻曼荼羅縁起絵巻と木葉型鋸


鎌倉時代に描かれたとされる
当麻曼荼羅縁起絵巻
taima-mandara-emaki 
から雲中供養菩薩

こちらは
観音堂建立の場面

番匠の仕事ぶりは
興味深い


光りを放つ仏像の形をした
自然石を彫刻して
仏像にしている場面

木葉型鋸を使っているところ

大きな角材を
挽き切っている様子ですが
この職人は左利きなのか
左手で鋸の柄を握り
その上に右手を添えている
もしかして、押し挽きなのか
鋸の歯も向こう側に
歯が切られている
ようにも見える
通常、日本の鋸は引いて使う

最後に、これが
仏像の形をした光る自然石

有元利夫が描いた
「出現」という絵を
連想してしまった

2022年6月17日金曜日

出雲と亀、蛇、鶴 そして台鉋

これは出雲大社の
宝物殿に所蔵されている
平安時代末に描かれた
神社近辺の絵図です
大社の上部(北側)の山の名に
ちょっと興味を覚えます
右から、亀山、蛇山、靏山
となっていますが
これは出雲の地の歴史を
示している
と解釈することもできます
述べたことでもありますが
出雲大社の社紋は
亀甲紋ですから
トーテムは亀です
古代、出雲は国譲りを
させられていますが
国譲りをした相手が
靏(白鳥と同義)を
トーテムとした民族だと
したら、日本武尊
ヤマトタケルノミコト
の東征譚が
浮かび上がってきます
そして蛇をトーテムとする
民族としては
大和の三輪山伝説
の主人公である大物主
ということになります
大物主は出雲の主
大国主命と同義と
されているのは秘められた
過去が想像できます

さて、こちらは
東洋書林から出版されている
「世界の木工文化図鑑」
日本では台鉋が使われるようになったのは室町時代から
とされていますが
著者のBryan Sentenceは
鉋は古代ギリシャで発明され
ローマ時代に現代のものと
よく似た形に改良されたと
考えられているとしています
そうすると、それはかなり
早い段階で日本にも
もたらされたことは
充分にあり得るのでは
ないでしょうか
正倉院の木工品などには
台鉋が使われたと思われるものが多く見受けられます




2022年6月15日水曜日

水晶球を転がす、回す。


三代目乾山の陶器の上で
水晶球を転がす

こちらは壺の上で回す


ドーナツ状の一輪挿し

縄文土器ヴィーナスを覗く

一輪挿しを壺に飾る