2011年2月3日木曜日

やっと見つかりました・・謎の仕上砥

一昨年の12月23日に紹介した
謎の仕上砥(参照)と同様のものに
やっと出合うことができました
その砥石を紹介する前に
今回新たに手に入れた天然中砥の
沼田砥を見ていただこうと思います
この中砥もたいへん優れているのです



沼田砥は群馬県に産し(参照
刀剣研磨にも使われていたそうですが
昭和40年代に閉山したということです







硬めの砥石で、やや反応が鈍いので
目起こしをして研いでみました






ザクザクと荒い研ぎ心地で
強い研磨力があります
研ぎ傷は浅く、ご覧のように
この状態でほとんど仕上がっています
鋼は東郷鋼







そしてこれが、やっと出合った仕上砥
京都丹波大平産の戸前層のものと
思われるものです
大平産の内曇り砥(天井巣板)
刀剣研磨でも使われているものです

謎の仕上砥とほぼ同じ反応を示し
強い研磨力があります






一見、赤ピン系の柔らかい仕上砥に
見えますが実際は硬めで
良く反応し、砥泥の出方も理想的です
砥石は見た目では判らない典型のような石です







やや荒目に曇る理想的な中継ぎ砥です








さてこちらは
謎の仕上砥によく似た顔をしているので
喜び勇んで手に入れたものですが
やはり砥石は見た目では分かりません






ですが、最終仕上砥としては
たいへん優れた砥石で
このようなものには
めったにお目にかかれない砥石です









以上の砥石を使った動画を
You tube にUPしました

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

京丹波でしたか!母の覚え違いでしたね。
 母の母の実家は丹波だそうで 母の父はよく京都へお参りに行くときの宿として訪れたそうな。その過程で手に入れたんでしょうね。
 昔はどこの家でも砥石の3個や4個は転がっていました。
鎌やまぐさ切り ちょっとした大工道具(家具や家屋の修理)もあったものですから当然砥石も有りますよね。
 近所のじさまが シャコシャコ鎌を研いでた姿思い出します。
私も鎌や小斧使いましたもの。まだガスのない時代でした。

楽器製作家 田中清人 さんのコメント...

コメントありがとうごさいます。
見つかった砥石が同じ反応をしても
産地が同じとは限りませんので、
頂いた砥石が大平産とは限定できないと思います。
砥石を扱っている方にいろいろ訊いてますが
東物(京都梅ケ畑地区)という意見もありました。
私は東物では見かけたことがありませんが・・
亀岡の大内産に同じような顔のものがありましたが
砥当たりはだいぶ違っていました。
京都で砥石を商っていた人の話によると
昔は行商で四国、九州まで行っていたそうです。