製作中の19世紀ギター
横板を仕上げる際に
炭素鋼鉋寸二3種を使って
削り比べをやってみました
動画参照ください
動画で使った寸二鉋
左は勘兵衛・銘
中央は天酔・銘
そして右は「も作」銘
これらでブビンガ材の
横板の厚み減らしを
行いました
最初に使ったのは
勘兵衛・寸二
これは古い鉋ですが
時代は判然としません
鋼(はがね)は玉鋼(たまはがね)
と思われます
二番目に使ったのは
新潟鉋天酔銘
鋼は安来鋼・白紙1号と
いうことです
前回のスプルースの削り比べ
でも使ったものです
そして三番目に使ったのは
東京鉋、「も作」銘
これも前回の削り比べで
使ったものです
どの鉋も同様の削り肌で
押金をよく利かせているので
荒削りでも逆目は
ほぼ止まっています
動画撮影後の刃先の状態
勘兵衛と下の天酔は同様に
刃先が摩耗し
切れが止んでしまいました
これは「も作」ですが
まだまだ切れは止んでいません
ブビンガ材を削るときには
通常は強靭で切れ味の良い
燕鋼の鉋を使いますが
今回は炭素鋼の
鉋を使ってみました
「も作」銘の鉋は
独立した頃から
お世話になっている
名古屋の青山鉋さん
(削ろう会を立ち上げた
ことでも知られています)
に勧められて
15年ほど前に
寸六、寸四、小鉋などを
手に入れたものです
堅木を削っても永切れする
という
青山さんの言葉どおり
これらの鉋にはたいへん
助けられてきました
ブビンガ材の仕上げ削りには
これもいつもは使わない
古い鉋を使ってみました
これは安来鋼青紙と思われる
廣貞銘の寸八
そしてこちらは炭素鋼の
特にこの鉋は切れ味軽く
永切れし、ブビンガ材にも
充分威力を発揮してくれました
ブビンガ材の強烈な逆目も
ほぼ完全に止まっています
動画で使った
「も作」銘寸四も
そのまま厚み減らしに
使いましたが
まだまだ威力を
発揮してくれました
今回製作している2台分の
ラコート・タイプの
横板が揃いました
2 件のコメント:
お使いになられている、も作の鉋達は銘のところに家紋印はありますか?あるものはグレードが高いと噂されているみたいですが、現在販売できる鉋の中には家紋印がないものなので購入の際の参考になればと思い質問させて頂きました。お時間あるときにお答え頂ければと思います。よろしくお願い致します。
コメントありがとうございます。
鉋の入れ替えを終えましたので、現在「も作」鉋は手許にありません。
銘については記憶にありませんが、おそらく家紋印はなかったように思います。
http://kiyond.blogspot.jp/2015/09/blog-post_8.html
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