2013年1月6日日曜日

会津刃物 重明銘の鉋身を入手

江戸時代から刃物産地として名が知られていた会津
その地で打たれたと思われる重明銘の寸六鉋身を手に入れました

あまりよい状態ではありませんが
何とか使えるようにはなりそうです
かなり使い込まれていて鋼(はがね)部分は
あと3cmほどしか残っていません

重明銘は重房銘の分家筋の流れで
初代重房は江戸時代末の刀工です
明治維新後、廃刀令が出てからは
刃物鍛冶を専業とし、その傍らで刀も打っていたようですが
重房銘は初代重房の長男と二男が受け継ぎます
その後、互いに本家を主張したため協議が行われ
結果、銘の「重」という字の切り方で違いを付けることにし
「重」の字の縦中央に引かれている線が
里という字に収まっているのが長男・安右衛門一門の字体
里という字から上に抜けているのが二男・猪之吉一門の字体
ということで決着したということです
上に紹介した重時銘の「重」は里の字から上に抜けているので
二男・猪之吉一門の流れということになります
(堤章著「会津の刃物鍛冶」による)

その他手持ちの会津鉋


鋼をグラインダーに当ててみたら
火花はほとんど出ませんでした
ということは鋼材は東郷ハガネでしょうか(参照)・・


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