古い会津鉋、重輝銘の
際鉋きわがんなを(身幅3.8cm)手に入れました
こちらでは際鉋としては使い道がないので
平鉋用に研ぎ直しました
全体にカッチリとした作り込みです
堤章・著「会津の刃物鍛冶」によると
重輝銘は藤井・重正系の伊井鉄恵と
若林・重房系の江川安次が打っていたということですが
銘の重輝の「重」の縦中央線が「里」の字よりも上に突き出ているので
若林・重房系ということになり
江川安次氏により鍛えられたものということになります
鋼はがねは炭素鋼系
火花の飛び方は派手ではなく
よく整った感じです
地鉄じがねは和鉄でしょうか
新刀期の日本刀のようによく詰んでいて
こまかい沸にえが微塵に表れています
使い古した台に挿げてみました
短く切った台なので
かなり頭デッカチになりました・・
さっそく仕事で使ってみました
せっかくなので、先般紹介した重春銘の鉋と
削り比べをやってみました(YouTube動画参照下さい)
最初に削ったのは中惣鉋の削り比べで使ったものと同じ
硬めで深いカール杢のMapleメープル材
動画撮影後の刃先の状態
ほとんど変化はありません
こちらは重春
こちらもほとんど変化はありません
その後桂材を削ったり
刃先が磨耗しやすい30年ほど寝かせたスプルースを
削ってみました
やや刃先が磨耗していますが
まだまだ大丈夫です
重春の方は刃先の磨耗もあまり見られません
どちらもたいへん永切れしますが
この重春の方がやや優っています
さすが玉鋼といったところですか・・
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