いま滋賀県にある
綣(ヘソ)と鈎(マガリ)
という地名について
調べているのですが
その副産物とも言えるものを
覚書としてUPしておきます
上の報告書は
大正12年(1923年)に
発行されたものが
昭和51年(1976年)に
復刻されたものです
鴨稲荷山古墳がある
旧・水尾村は
サルタヒコに関係の深い
滋賀県高島市にあり
現在は高島市高島町鴨という
地名になっています
鴨稲荷山古墳から出土した
双魚紋の佩Hai
双魚紋については
以前ブログで
何度か述べていますので
これは滋賀県の三上山
(近江富士とも
呼ばれている山)
付近の古墳から
出土している魚紋の鏡
「着銀製魚」というのは
銀で象嵌しているので
しょうか・・
魚の形に色が付いているのは
魚の形が分かり易いように
こちらで画像処理したもの
これは福島県南相馬市
鹿島区寺内・小池地域にある
真野古墳から出土している
双魚紋の佩
その復元品
滋賀県と福島県の古墳から
同じようなものが
出土していることに
興味を覚えます
これは鹿島曻(のぼる)著
桓檀古記からの引用ですが
契丹では黄金の双魚は
皇帝の権力のシンボルで
戦争の動員のための
符牒として使われた
とする説を紹介しています
これは平安時代後期に
書かれた大鏡の
魚袋gyotaiについての
記述の解説図
双魚紋が見られる
ここで書かれている
石帯sekitaiと魚袋が
現在の雛人形にも
付けられているのは
知らなかった
これは水尾村の鴨古墳から
出土した
沓(履・Kutsu)の図
魚形の飾りが
付けられています
これは奈良県の
藤ノ木古墳から
出土した沓(履)の復元品
水尾村出土のものと同様の
魚形の飾りが付けられている
そしてこれは朝鮮半島の
古代新羅(韓国・慶州)の
遺跡、天馬塚から
出土している銙帯Katai
に付けられている魚形の飾り
金冠と銙帯の全体の様子
杏葉Gyoyoと呼ばれる
装飾用馬具
これも馬具の飾りで
説明では蝶形と
されていますが
これはどう見ても
鹿と思われスキタイ風の
雰囲気があります
そして金製の指輪
新羅から出土している
指輪と同様のものが
福岡県の沖ノ島からも
出土しているのが興味深い
これは新羅製とされている
杏葉も出土していて
これも新羅製とされている
以上のことを少し考察すると
古墳時代は新羅系の
民族によって
日本列島は支配されていた
ということに
なりそうですね・・
魚紋は世界各地で
見られますが
双魚紋はペルシャ、インド、
そして東アジアで
散見されます
ついでにちょっと
調べてみたら
このようなものが見つかった
隼人紋のような流水紋は
日本の銅鐸にも見られるのが
興味深い(参照)
ヨーロッパでは双魚紋は
見られないようですが
人魚の尾が双になっている
ものはあります
由来が知りたいところ・・
星座の魚座には
双魚宮というのが
ありますが・・
それからギリシャ神話にも
登場するらしい
8 件のコメント:
素晴らしい比較です。ありがとうございます。
金冠に馬がずらりとついているものが、茨城県水戸市の茨城県立歴史館へ「かがやきにこめた権威と荘厳 金と銀の考古学」(2009/10/10-11/23)
にありました。
同様に、魚がぐるりとついている金冠をネット上で見たのですが、探せなくなってしまいました。
探している途中に貴ブログのお魚に出会いました。
コメントありがとうございます。
お役に立て、幸いです。
こんにちは。掲載なさっている双魚の人魚のルーツですが、スキタイの女神アピApiだと思います。
よろしければ以下をご高覧くださいませ。
https://meinfavorit.hatenablog.com/entry/2020/12/15/195752?_ga=2.46286820.218150156.1609394957-42033627.1609394957
ま貴ブログの双魚記事を、拙ブログに紹介させていただきました。宜しくお願い致します。
https://meinfavorit.hatenablog.com/entry/2020/12/30/114144
コメントありがとうございます。またそちらのブログで紹介頂き重ねてお礼申し上げます。
古墳時代の副葬品は明らかにスキタイの影響が見られます。その祖とされる応神天皇はスキタイからやってきたという説もありますが、私はそれを支持したいところです。
早速のご返信ありがとうございます。
小林惠子(やすこ)元岡山大助教授の説では、応神天皇は五胡十六国出身、突厥、秦国王、百済王を経て、秦氏を伴い、来日したそうです。
遊牧騎馬民族の可汗出身の天皇は多く、小林説をまとめて表にしてみました。よろしければご高覧くださいませ。
https://meinfavorit.hatenablog.com/entry/2020/06/05/184101?_ga=2.217156437.218150156.1609394957-42033627.1609394957
「騎馬民族がもたらした日本のことば」東 厳夫著 露満堂 では、古代突厥語、ウイグル語、キルギス語、ウズベク語を比較して、日本語のルーツに深く影響を与えた例をたくさんあげていらっしゃいます。
ありがとうございます。
小林惠子氏の本は今は手元にありませんが
何冊か拝読したことがあります。
初代神武天皇が3世紀というのは個人的に納得できませんが
いろいろ説はあっていいと思います。
鹿島曻氏もそうだったと思います・・
ありがとうございます。
小林惠子氏は2,3年前に祥伝社新書で3冊ほど新作を出版されています。
25年ほど前の著作よりは、ずっと読みやすい文体になっていました。
鹿島昇氏の本も、私ももう手元にありませんが読んだことがあります。
私も諸説があって、楽しいと思います。
池田満氏の訳されたホツマツタエでは、アマテラスは実在の人物で男性になっています。
系図も残っていて、池田氏の「ホツマ辞典」という本に収められています。
こちらも面白いです。漢字の前の神代文字で書かれた文献を読み解くと、
色々わかるようです。カタカムナ文字は、まるで宇宙文字のようです。
神社に、出雲文字とか神代文字で書かれたものが奉納されているそうです。
ありがとうございます。
古代史に興味のある方にはそれぞれお気に入りの本があるのでしょうね。
私も古代文字にも興味がありHPでも述べたことがあります。
https://www.kiyond.com/doukyou-moji.html
他にも佐々木照山氏についても述べたことがありますが
この人の説は、私は白川静氏の説よりも説得力があると感じています。
https://www.kiyond.com/japan-h9.html
同時代の人では他に木村鷹太郎氏の日本太古史も興味深い内容です。
https://kiyond.blogspot.com/2016/10/blog-post_4.html
現在では「不思議の古代史」のHPを開いておられる市川慎氏の説に注目しています。
http://ikuno.lolipop.jp/piramido/
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