2021年12月4日土曜日

井蛙抄 挿絵入和歌 覚書 六

 

井蛙抄seiashoから
挿絵入和歌
伏見山 松陰よりも
みわたせは
あくる田面taomoに
秋風そふく

松陰の 入海かけて
しらすけの
みなと吹こす
秋のしほかせ

音にきき 目にはまたみぬ
吉野なる 六田のよとを
けふ見つる哉

玉川に さらすてつくり
さらさらに
むかしの人の
恋しきやなそ

立わかれ
いなは(因幡)の山の
山の峰におふる
松としきかは
今かえりこむ

ささ波や
しかのうら風 いかはかり
心のうちの すすしかるらん

夕されは
吹風こして みちのくの
野田の玉川
千とりなく也

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