2016年10月4日火曜日

落合崇成さんの小説 そして宇和島とギリシャ

にコメントを頂いた落合嵩成さんの小説
読ませてもらいました
高口氏の猿田彦に関する地名が引用されたのは
第二話の「タロットの夏休み」ですが
一話の「タロットの贈りもの」を含めても
それほど長くはない小説ですので気軽に読めます
小説としては短編になるのでしょうが
内容は充実していて、また、たいへん面白く
興味深く読ませてもらいました

それを読み終わって
爽やかな読後感を味わっていたのですが
古代史も内容にあったので
ふと古代史関連の本棚に目をやったら
木村鷹太郎が著した「日本太古史」の上巻に
引き付けられたのです・・

なぜこの本に引き付けられたのかは分かりませんが
パラっとめくったところを見て驚いた!



こんなことが書いてあるではないですか・・

宇和島といえば四国の愛媛県・・
落合さんの小説「タロットの夏休み」の舞台でもあるのです
これには驚きました

加えて、宇和島は「日本太古史」の著者
木村鷹太郎の郷里と記されているのです

この本は5年ほど前に目を通して以来なので
細かい内容は忘れてしまっている
そういうことなので、この八章
90ページほどをじっくりと読んでみました

読み進めると、いろいろと前回目を通したことを
思い出しました

まずこれですね
5年ほど前に双魚紋について述べた際に紹介した

これは木村鷹太郎の「日本太古史」の上巻で
挿入されている図ですが

これは宇和島の宇和津彦神社で
行われている「八ツ鹿踊り」という祭礼の様子です
リンクしたHPで紹介されているように
太鼓を前に抱えて打ちながら歌い踊る
というのもインドのムリヤ・ゴンド族の鹿踊りと似ています

宇和島の八ツ鹿踊りは
デンデコとも呼ばれているとも説明されていますが
「日本太古史」の図でもデンデコとなっています
このデンデコという言葉についても
木村鷹太郎は詳細に分析していて
結論としては、角のある鹿を形容するギリシャ語
「デンドロコメー」が語源であるとしているのです
また、そのことを敷衍させ
金属精錬で使う鞴(フイゴ)、あるいは
古代製鉄設備の「タタラ」にまで及ぶのですが
日本でもフイゴの袋に鹿の皮が使われていたようですから
そのようなこととも関連しているのかもしれません
興味のある方は「日本太古史」をご一読下さい

さて次の図はブーヤレ
これは牛鬼のことだそうですが(参照

これも「牛鬼祭り」というものが
実際に行われているのだそうです
木村鷹太郎は、ブーヤレは
ギリシャ語で牛追いを意味する
ブーエーラスが訛ったものとしています
因みに牛頭はギリシャ語でGozu
発音は同じですね・・

牛鬼と言えばお気付きかもしれませんが
スサノオ(牛頭天王)とも関連しているものと思われます
図の説明では「ペルシャ現王室の菊花紋章
ペルシャ スサより発掘せる柱頭」となっています
時代は紀元前858年頃とされていますから
時代は私が個人的に支持している
日本のスサノオノミコトの時代とほぼ合っているのも
興味深いところです・・(参照:二段目)
(古事記、日本書紀ではスサノオノミコト
天照大神の弟ということになっています)

これは宇和島の祭礼の際につかわれる
邌(邌物)ですが、祭りのときの掛け声でもある
「ヨイヤッサ」はギリシャ語の「ヨイヤソー」で
酒神(バッカス)の別名でもあるとしています
またこの邌物に乗っている子供が頭に冠っているものは
古代エジプトの冠り物と同じもの、とも述べています

このことは、例えば
伊勢音頭の囃子詞が古代へブル語によく似ている
といったようなことを連想させられます

以下、日本と古代ギリシャの習俗の
共通点を取り上げた図を紹介しておきます





2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

落合です。久し振りにお邪魔しました。
小生の作品よんでいただいて大変光栄です。
懸賞にはあえなく落選しましたが、懲りずに
その後、第3話をupし、目下、第4話執筆中です。
第4話(完結編)に至り、ストーリの辻褄合わせが必要になったため、
過去の第1話~3話に遡って改稿中のため、
目下公開は取りやめています。
仕上がったらまたご案内しますので、よろしければまた
読んで頂ければ嬉しいです。

楽器製作家 田中清人 さんのコメント...

コメントありがとうございました。
完結編楽しみにしております。
入賞、落選など気にせず、どしどし応募なされて下さい。
応援しております。